当社グループは、資本コストと株価を意識した経営に努め、持続的な成長と収益性の向上を図っていくことを企業行動規範に謳っております。これを実践するため、取締役会または常勤役員会においてROICとWACC、ROEと株主資本コストを同業他社と比較する形で毎月報告しております。今後、当社が保有するビル群ごとの資本収益性を決算期毎に評価したうえ、新たに策定した事業ポートフォリオ基本方針に則り改善を図ってまいります。
当社は、連結投下資本全体の98%を占める不動産ポートフォリオについて、ビル群ごとに、①ROICツリーを用いた資本収益性管理、並びに②簿価および時価に基づきNOI利回りとROIC利回りを併用したWACCとの比較を、毎期行います。資本収益性指標としてのNOI-ROIC 利回りと成長性指標としての築後年数をマトリックスとし、長期的な視点で総合的に事業ポートフォリオを評価いたします。
計測した直近5期においては、令和元年3月期から令和4年3月期までは簿価ベースで分析した全社ROICスプレッドはプラスで推移しておりましたが、令和5年3月期は五反田TOCビルの建替えに伴う資本収益性の低下を主因としてマイナスに転じています。
主力事業である不動産事業において資本収益性評価に基づき、以下のとおり事業ポートフォリオ基本方針を策定いたました。新規投資に当たっては、長期平均的な資金調達構造を反映したWACCを参照し、各物件に応じた市場利回り(NOI利回り、ROIC利回り)を基準として投資判断を行ってまいります。
当社グループは、長期的な観点から内部留保の蓄積に配慮しつつ安定的な配当を維持する方針としており、株主への利益還元と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするため、 必要に応じて自己株式の取得を行っております。また、総還元性向については上限を設けておりません。
なお、令和6年3月期上半期においては143万3,200株の自己株式を取得し、143万株の自己株消却を行っております。
当社グループは、取引先等との関係強化、取引の維持拡大等のため中長期的に取引先等の株式を保有しており、取締役会にて月次時価評価も行って保有効果を検証しております。
保有効果が希薄化したと判断された保有株式は、令和8年3月末までに45億円売却することを目標として縮減する方針を定め、令和5年4月18日に公表しております。令和6年3月期上半期においては上場株式2銘柄の一部を売却し、71億4,000万円の特別利益を計上しております。金額面の目標は達成しましたが、今後も保有株式の縮減を図ってまいります。
当社グループは、的確な適時開示および当社ウェブサイトによる情報発信等を通じて、当社 グループを理解して頂くことを目指します。決算説明会は開催しておりませんが、個別に投資家との対話に努めます。
ESG情報開示の充実を図るため、令和5年12月を目途として当社では初となるサステナビリティレポートを発刊し、ウェブサイトに掲載いたします。
また新TOCビル計画を含む長期ビジョンを策定、公表することを予定しております。